プロジェクト部blog@愛知県自閉症協会・つぼみの会

〜愛知県自閉症協会・つぼみの会プロジェクト部のブログ〜

2014年06月

権利擁護の取組みへのヒント【又村あおいさん語録】

2014年6月8日に開催した愛知県自閉症協会・つぼみの会主催「権利擁護入門勉強会」(報告記事)において、カイパパが印象に残った又村あおいさんの発言のメモです。
脳みそテープによる語録なので、理解不足や誤解もあると思います。文責はあくまでもカイパパにあります。

<又村あおいさん語録>
■プロジェクト部のコンセプトについて


プロジェクト部のコンセプトを聴いて、感銘を受けた。
「やりたい人が目的を持って集まり、やって、解散する」
こういった柔軟性をもたせた活動が、全国の親の会組織で、なかなかできていない。

■親の会が「権利擁護」の旗を掲げることについて

従来、育成会でも顕著だったのが、「学校卒業後の行き場」をつくるために親たちがしゃにむに頑張ってきた。それは、社会資源があまりにも少なかったから。
現在は、(まだまだ不足しているが)一定の社会資源が整ってきた。
親の会のアイデンティティが問われる時代になってきている。
自分の知る範囲では、欧米、特に北欧では、親の会は、権利擁護(Advocacy)しかやっていない。家族・当事者として、権利擁護の取り組みだけをやっている。


■「自立トラップ」について

権利擁護は「その権利は誰のため?」を考えることが最初に来なければいけない。「親の権利」を「本人の権利」より優先していないか? 20歳以降は法律上「成人」となり、親とは独立の法人格を認められている。その意味にどれだけ自覚的になれているか不安がある。

そんななか、権利擁護が、「○○をするべき」と規範的な指導として進められるのは問題。
たとえば、「30歳になったから一人暮らしすべき」だとか「25歳なんだから働くべき」だとか。

そもそも、社会一般の「規範化」そのものが、障害のある人の暮らしにくさにつながってきたのではなかったか。にもかかわらず、権利擁護と言いながら、この「規範化」を強化する方向に進むと、たいへん息苦しいものになってしまう。

もちろん、自閉症の人が、社会の中で生きていくために、規範(ルール)を守ることは求められるし、心持ちの悪い人から身を守るという最低限の安全は求められるが…。

「その権利は誰のため?」を問い続けることが必要。
「ベスト・インタレスト」(本人にとって最もよい選択)と呼ばれる。
失敗すること、愚かな行いをすること、働きたくないことや親元から離れたくないことも、本人が望んでいる場合がある。にもかかわらず、「規範」によって、「自立とはこうあるべき!!だから○○しなさい」と無理やり押し付けてしまう──それが「自立トラップ」

■マイナス状態をゼロにする権利擁護から、ゼロからプラスの状態に持っていくための意思決定支援

権利擁護が前面に出てくるのは、「権利が侵害されたマイナスの状態をゼロに戻す」ときが多い。その時には、他人の権利とぶつかっている。誰かに被害を与えてしまったり。

しかし、それだけではない。意思決定が難しいひとの意思決定を支援する取組み。
幼い頃から「選択」の経験をつみ、「選択する能力」を育てていくことが重要。ゼロからプラスの状態に持っていく権利擁護も考えていきたい。

【開催報告】又村あおいさん「権利擁護入門勉強会」レポート

2014年6月8日にプロジェクト部の第1回企画「権利擁護入門勉強会」を開催しました。今回は、36名の方が参加されました。(告知記事はこちら
講師の又村あおいさんが、「やりたい人がやりたいことを持ち寄って、プロジェクトをやり、終わったら解散する活動は、とても良い。期待しています」と冒頭からプロジェクト部に対して何度もエールを送ってくださったことに、とても力づけられました。
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勉強会は、まず、又村さんの今回のグループワークの枠組みを与えるための、30分間の密度の濃い講義から始まりました。「権利擁護」が障害者基本法、障害者虐待防止法、障害者差別解消法、障害者総合支援法でどのように記述され、保障されているかを概観できました。

権利擁護を考える時に、言葉の定義から学ぶより、実際に起きている権利侵害を取り上げて考えたいという問題意識から、事例を使ったグループワークを行いました。
事例は、プロジェクト部メンバーの手作りです。又村さんからは「今日の事例は6つあるが、6グループに分かれてしまうのがもったいないぐらい、暮らしに近いリアルな事例。今後一つ一つをじっくり深めていくこともよいと思う」という過分なるお言葉をいただきました。

 以下の6つの事例です。
・事例1:「障害者(知的・自閉症)、児童のための入所施設」
・事例2:「能力に応じた教育を受ける権利」
・事例3:「知的障害者の「万引き」「暴行」と取り調べ、逮捕」
・事例4:「触法障害者の受刑終了後の地域復帰」
・事例5:「グループホーム入居者のくらし」
・事例6:「不要な携帯電話契約をしてしまった」

「誰の」「どんな権利が」「どのように」侵害されているのか?を発見し──
「誰が」「どのようにして」「権利を救済」するのか?──
 そもそも権利侵害が起きないための「予防」はどうしたらできるのか?

 を考えました。
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事例2:「能力に応じた教育を受ける権利」

全体で話し合った内容を共有し、それに対して又村さんが的確な講評をつけてくださいました。
結論はこの場では出ませんが、方向性とこれからも継続して勉強していこう!という気持ちが生まれました。
プロジェクト部では、様々なプロジェクトを「やりたい人が持ち寄る」かたちで進めていきます。関心を持っていただけるとうれしいです。
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ギャラリー
  • 【1月29日開催】医療と上手に付き合う方法〜自閉症に対して医療は何ができるの?2017 in 岡崎
  • 【12月10日豊橋開催】明石洋子さん・徹之さん講演会
  • 8月27日開催【教育セミナー】みんなで考えよう 先生と保護者の上手な合理的配慮のはじめ方
  • 【報告】7月2日 医療セミナー「医療と上手に付き合う方法」
  • 【報告】7月2日 医療セミナー「医療と上手に付き合う方法」
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  • 【7月23日開催】スーパー又村塾@つぼみの会 どう使う?障害者差別解消法
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  • 【7月2日開催】医療と上手に付き合う方法2016 in名古屋